大切なあの人へ感謝を届ける風習

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最近は、中元やお歳暮を贈る人が減ってきたそうです。人間関係が希薄になったというより、モノ溢れの時代、それほどモノにありがたみを感じなくなり、大げさにモノを贈るという付き合い方に価値を感じなくなっているのかもしれません。

 

お中元というのはもともと中国の星祭りのひとつで、115日を上元、715日を中元、1015日を下元と呼び、この3つを合わせて三元と言って庭で火を焚くなどの行事が行われていたのだそうです。それが日本に渡ってお盆に結び付き、先祖をお祀りすると同時に、生きている両親や親族を敬って野菜や果物、そうめんなど食べ物を中心に送り合う習慣になったのだそうです。

 

一方、お歳暮は読んで字がごとく年の暮れに、お世話になった人への感謝の気持ちを込めて贈り物をする習慣。他家に嫁いだ娘や分家した親戚などが、年の暮れに親や本家に歳神様へのお供物を贈ったのが始まりという説もありますが、はっきりしません。お中元が身近な人への感謝、お歳暮が仕事などでお世話になったお礼という違いがあったんですね。

 

感謝の気持ちを何らかの形で伝えるというのは素敵なこと。お中元、お歳暮の時期ではなくても、ふと心に浮かんだ大切な人に、些細な贈り物をしたり、電話をしてみてはいかがでしょう?大切に思っている気持ちを伝えれば、きっと喜んでもらえますよ。

土用丑の日を作ったのは平賀源内ではない!?

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夏の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、幕末の天才学者平賀源内が、夏場にうなぎが売れないと近所のうなぎ屋さんに相談されたことから、「本日土用丑の日」という看板を店先に出したら大繁盛したというのがキッカケだと聞いた方も多いでしょう。

 

実はこれ以外にも、大田蜀山人という天明期の狂歌師が、神田川といううなぎ屋さんのために「土用丑の日」と大書したところこの店が繁盛し、それから土用の丑の日にはうなぎを食べるようになったという、平賀源内とそっくり同じ話があります。

 

でも一番信ぴょう性があると言われているのは、文政期に発行された「江戸買物案内」の「う」の部に出てくる話。神田和泉橋通りのうなぎ屋さん春木屋善兵衛のところに藤堂という殿様から大量のうなぎのかば焼きの注文がありました。とても1日では作りきれない量だったため、子の日、丑の日、寅の日と3日間をかけて作ったそうです。

 

でも冷蔵庫などない時代の話。土がめに入れて密封し、床下にしまっておき、納品日に出してみると子の日と寅の日に作ったかば焼きは傷んでしまっていて、丑の日に作ったものだけが大丈夫だったのだとか。以来、土用丑の日に食べるうなぎはおいしくて栄養があると言われ、この日にうなぎを食べる習慣が広まったのだそうです。

 

今年の土用丑の日は721日。おいしいうなぎを食べて、新型コロナウイルスに負けない気力体力をチャージしましょうか。

七夕をタナバタと読むのはなぜ?

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77日は織姫様と彦星様が年に一度の逢瀬を楽しむ日。でも、なぜそれが行事となったのか?そもそも七夕という漢字は、通常ならシチセキとかナナユウと読むところを、なぜタナバタと読むのでしょう?

 

織姫星は機織りの名手で、神様の着物を織る仕事に精を出していました。あまりに仕事一筋なのを見た父親の天帝が、天の川の対岸に住んでいたこちらも真面目な牛飼いの牽牛星と引き合わせ結婚させました。

 

ところが、仲睦まじいのは良いけれど2人もまったく仕事をしなくなってしまい、これを怒った天帝が2人を天の川を隔てて離れ離れにしてしまったのです。すると今度は、悲しみに暮れるばかりで働きません。しかたがないので、真面目に働くことを約束させ、年に1度七夕の夜だけ会うことを許されるようになったという中国の織女伝説の言い伝えから来ているようです。

 

布を織る機(はた)には棚が付いていたため棚機(たなばた)と呼ばれており、織姫星もいつも機を織っていたため棚機女(たなばたつめ)とか棚機星(たなばたぼし)と呼ばれていました。そこから年に一度のこの逢瀬の日、七夕をタナバタと呼ぶようになったと言われています。

 

この織姫星はとても上手な織り手であったことにあやかり、機織りだけでなくどんな技術も上手になる、文字も上手になると言われ、7月7日の朝早く朝露で墨をすり、短冊に詩や短歌を書いて竹の枝に吊るしてこの星にお供えしたのが七夕の短冊のルーツだそうです。それが転じて願い事を書いて吊るすようになったんですね。

 

技能やテクニックを上達させたい人は織姫星にお願いするのがいいかもしれません。その時は、織姫星の幸せを祈ることも忘れないであげてください。

水引はただの荷物の目印だった!?

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結婚式やお葬式、お祝いなど、人生の節目に当たる時の金一封や贈答品には、必ず水引という紅白や白黒の細い帯紐の飾りが付いています。

 

水引の色で祝儀・不祝儀を使い分けられる「あわび結び」、一度切りで繰り返さない「結び切り」、何度も良いことが起きるようにという「より返し」、縁を切らないようにと余った水引を切らずに輪にする「引き結び」、何度あっても結び直しができるのを良しとする「りぼん結び」など、いろいろな結び方があり、形によって用途もさまざま。

 

見た目も華やかで、お祝いの場合はいかにも「縁を結ぶ」ありがたいもの、不祝儀の場合は荘厳なものという感じがいたしますが、実はこれ、もともとはそんな深い意味はなく、単に荷物の印だったというのです。

 

室町時代、中国から入ってくる輸入品には、すべての箱に赤と白の紐が縛り付けてありました。中国の人からすると、単に輸出品の目印として縛っていただけだったのだそうです。一度結んだらほどけない結び方をして、「未開封」の印にしたのかもしれませんね。

 

ところが日本から見るとおめでたい紅白の紐だったため、日本古来からあった「結び」の信仰につながったのだとか。不祝儀の際は、ほどけない結び方であることから「一度切り」という意味で使われるようになったようです。

 

結びの信仰とは、何かを結ぶことで結び目に魂が入り、贈る人の所へ贈り主の心を運ぶという考え方だそうで、万物に魂が宿ると信じ、人や物に心を寄せることを日常としたいにしえの日本人らしい捉え方です。今度、水引の付いたご祝儀袋を使う時には、相手への感謝や寿ぎの心をしっかり結び目に込めましょう。

店先の盛り塩は牛のためだった!?

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よく飲食店の店先などで見かける盛り塩。小さなお皿に一握りの塩がきれいに三角形に盛られています。掃き清められた店先にきれいに盛り塩が置かれているのを見ると、なんだか清浄な気持ちになります。でもこの盛り塩って何のためなのでしょう?

 

盛り塩の風習は奈良・平安の頃からあったと言われ、神事からきた清浄の意味があると言われていますが、一方、お客さんの足を止めるための縁起担ぎという意味合いの盛り塩は中国が起源という説も。

 

かつての中国の皇帝は1万人もの側室を囲い、その1人ずつに邸宅を与えていました。皇帝は牛車に引かれて毎晩側室のもとへ通うのですが、あまりにも側室の人数が多いため、とても回りきれるものではありません。そのうち訪問されなくなってしまう側室も出てきます。そんな側室の一人が考え出した苦肉の策が軒先の盛り塩だったのです。

 

皇帝が立ち寄ってくれないのなら、牛車を引く牛を立ち止まらせてやろうと、皇帝が通る頃合いを見計らって門前に盛り塩を置いたところ。。。思った通り牛は喜んで舐めはじめ、ビクとも動きません。牛が動かなければ皇帝もどうしようもない訳で、その側室の元へ行くしかなかったのだとか。

 

以来、この側室は毎晩盛り塩をして皇帝の寵愛を取り戻したことから、客商売の店が客足を止めるために盛り塩をするようになったのだそうです。なんとものどかな話ですが、それを良しとした皇帝は、側室の頭の良さを気に入ったのかもしれませんね。

お赤飯のルーツは古代米

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お祝いの席や神事には欠かせないお赤飯。小豆ともち米という普段のご飯とは違う非日常感が、お祝いの席を華やかに盛り上げます。でもなぜ、お祝いの席にお赤飯を食べるのでしょう?なんとなく紅白で縁起が良いからだと思っていましたが、それだけではないようです。

 

もともとは赤米という赤いお米を使っていたのが起源なのだとか。赤米というのは稲作が始まった頃から栽培していた原始的なお米。きわめて古い品種であるため、ご先祖を祀って祝う日などには、この赤米を炊いて先祖の霊に供えるという習わしがあったそうです。

 

しかし、この赤米の赤い色はタンニンなので、そのままではとても食べられない味だったり、硬かったり、収穫量が少なかったりしたため、稲作技術が発展して品種改良が進んだ江戸中期頃からは、白いお米と小豆などの赤い豆で炊いた現在のお赤飯の原型が広まったと言われています。

 

ちなみに、地域によってはお葬式の時に赤飯を食べる風習もあるようで、これは長寿の方が亡くなった時に、天寿を全うしたお祝いとして振われるのだそうです。

 

下等米として明治期に撲滅され、すっかり見られなくなっていた赤米ですが、食の多様化が進んだ近年、いろいろなお米のニーズが高まり、それと共に赤米の品種改良も進み、最近では「古代米」などとして販売されるようになりました。白米に少し混ぜて炊くのがいいようで、硬さがアクセントになりおいしいなどと言っている人もいます。

 

お赤飯はコンビニのおにぎりでいつでも食べられる時代になりましたが、赤米を食べたことがある人はあまりいないのでは。抗酸化作用のあるタンニンが豊富な赤米は、今ではヘルシーフードとも言えます。思うように外へ出られない今、家にいる時間を楽しむひとつの方法として、古代のご先祖様に思いをはせて赤米のお赤飯にチャレンジしてみてはいかがでしょう。

空を泳ぐ鯉に何を願いますか?

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5月5日は子供の日ですね。もともとは端午の節句と言って男の子の成長を祝う日なのはご存じでしょう。今ではあまり見られなくなりましたが、一戸建ての家が多かった頃は、それぞれの庭先に大きな鯉のぼりがゆうゆうと泳いでいました。でもどうして鯉を竿に吊るして空に泳がせるようになったのでしょう?

 

かつて将軍家では、男子が生まれると家紋の旗や幟を立てて祝う風習があり、それにならって武家も男子が生まれると幟を立てるようになりました。端午の節句に鎧や兜を虫干ししたところから、江戸時代になると男子のいる家で幟や吹き流しを立てるようになり、吹き流しを立てることが許されなかった町人の間で、鯉のぼりが揚げられるようになったのだそうです。

 

なぜ鯉?というのは、中国の黄河上流に竜門という激流の滝があり、そこを登り切った魚は霊力が宿って龍になると言われた故事からという説。昔、中国の楚の国にいた屈原という政治家であり詩人がねたまれて失脚し、汨羅江(べきらこう)の淵に身を投げて死んでしまったのを哀れに思った楚の国の人が、紙の鯉を作って祀ったことに始まるという説などがあります。

 

邪気を払うために菖蒲を軒先に差したり菖蒲湯に入ったりするのは、「男子たるもの武を尚ぶ(たっとぶ)べし」と言ったことから「尚武」と「菖蒲」をかけたものと言われます。

 

戦う時代が終わり平和になった今、争うことを良しとせず、運動会でも順位を決めずにみんなで手をつないでゴールするなどということが行われるようになりました。でも、子供の頃はまだ良くても、成人して社会へ出れば厳しい競争社会が待っています。競わせないというより、競争社会に翻弄されない芯の強い子に育てることが大切な気がします。

 

マンションのベランダ用や室内飾りの鯉のぼりもあります。お子さんがいなくても、たとえば自分を励ますために「天高く泳ぐ鯉のぼりのようにゆうゆうと生きていけますように」と願って飾ってみてはいかがでしょう。

独自の進化を遂げたガラパゴス食パン

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パン人気がどんどん高まり、近年では高級食パンブームが各地で起きました。高級食パンとは言ってもほとんど一斤1000円以下ですから、ちょっとした贅沢気分を味わうにはピッタリと言えます。でもパンってもともと食べるものなのに、なぜわざわざ「食パン」という呼び方をするようになったのでしょう?

 

それは、お菓子として食べる菓子パンと区別するために、食事として食べるパンという意味で食パンと言うようになったという説があります。また、食パンはお米の変わりに主食として食べるため、主食用のパンとして本食パンと呼ばれ、それが略されて食パンになったという説もあります。

 

海外にもイギリスパンとかフランスのパン・ド・ミなど食パンに近いものはありますが、それらと比べると日本の食パンは、生クリームが入って柔らかかったり、砂糖が入っていて甘かったりと別物のようです。

 

海外のものを取り入れ、独自の文化に進化させるガラパゴス化が日本人の得意なところ。今人気の高級食パンも、そんな進化系のひとつと言えます。

我慢したオナラはどこへ行く?

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出物腫れ物ところ嫌わずと申しまして、オナラやおできは時や場所を選ばずに出ちゃうものだから仕方ないと言われます。でも人前でオナラが出てしまったら、まして臭かったら居たたまれないですよね。誰もが1度や2度は、オナラを無理やり我慢した経験があるのでは?

 

我慢したオナラはいつの間にかおさまってしまいますが、それはガスが腸から吸収されてしまうから。その後、血管をまわり、オシッコなどと一緒に排泄されます。でも我慢するとお腹が痛くなったりするので、本当は、ちゃんと放出した方が体には良さそうです

 

本来、オナラの主成分は炭酸ガスと水素ガスなので、通常、食物繊維の分解によって生じるオナラはあまり臭くないのだそうです。それが臭くなるのは、消化・吸収する力が低下して腐敗が起こり硫化水素などの有毒ガスが発生するから。高脂肪・高たんぱく質の食事が続いて腸内の悪玉細菌が増えたり、食べすぎ飲み過ぎが続くなどして腸が疲労しているサインなのだとか。

 

腸が疲労しているかも…と思ったら、一食をヨーグルトやリンゴだけのプチ断食をしてみる、お茶や白湯などの無糖・温かい飲み物で水分補給する、2種類の食物繊維(不水溶性食物繊維を含む根菜や豆腐などと、水溶性食物繊維を含む果物や海藻、こんにゃくなど)を摂るなどの方法を試してみてください。

 

ちなみに、ある調査によるとオナラが出てしまった時の対象法として一番多かったのは「知らないフリをする」だそうです。それで誰も気づかないならいいですが、明らかに誰かがオナラをしたと分かってしまう場合は、恥じらいながら「ごめんなさい」と謝った方が好感度が上がりそうな気がします。言える勇気があれば、ですけどね。

蛇口から水がまっすぐ出るのは当たり前じゃない!?

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今やどこのご家庭にもある水道。当たり前のように毎日便利に使っていますが、蛇口の中をのぞいて見たことはありますか?

 

公園や学校の水飲み場で、上に向けた蛇口の中を見た人なら知っているかもしれません。大抵の蛇口には、ギザギザの金具がはめ込まれています。これは整流板というもの。

 

水道は蛇口に達するまでに、長い曲がりくねった道を通ってきます。この運動の慣性が残っていて、そのまま蛇口から出るといろいろな方向に水が飛び散ってしまうのだとか。この不規則に広がるのを抑えるために整流板が取り付けられていて、おかげでピンポイントでコップに水を注ぐことができるのだそうです。

 

庭などに取り付けられた水道の中には、ホースカランと言ってホースを接続して使う用のものがあり、これには整流板が付いていなかったりするのでお気をつけください。

 

最近では、レンジフード用の整流板というものも登場。これはレンジフードに取り付けて吸い込み口を狭くすることで、より吸引力をアップさせるというもの。気づかないうちに、生活の身近なところでこうやって物理学や流体力学が活かされているんですね。